諸事雑感

中川財務・金融担当相の辞任。騒がれてますが、ちょっとかわいそうかな、とも。かく言う私めも飲んべの端くれ。幸いそうした立場にないので、お気楽でありますが……。
それより気になるのはこのニュースのおかげで、クリントン国務長官の来日報道がかすんでしまったこと。
スキャンダリズムにジャーナリズムは勝てない、という現代病の好例といってもよいのでは。

一月前ほどでしたか、吉本隆明氏の姿をNHK教育TVで拝見しました。糸井重里氏がバックアップされている姿が印象に残りました。吉本隆明と言っても若い人には? てなものでしょう。吉本バナナのお父さんといって「そうなの」とびっくりされるくらい。しかし僕ら全共闘世代(あえて団塊の世代ではなく)にとってはその名は死ぬまで忘れられない名前のひとつです。特に昨今では少しばかり頓珍漢な氏の発言もあり、「いまさら~」としたり顔で語るご同輩も多いと思います。しかし、ろれつもうまく回らない中(もともと語ることはうまくなく、だから著作に力を注いだという話もあります)、時間を忘れて若い聴衆に語りかけるその姿に、そのパワーに、その人柄に、恥ずかしながら涙することを禁じえませんでした。
「継続こそ力なり」、陳腐ではありますが、今一度身を引き締め直す思いです。

庄田次郎。いまやフリージャズの世界でもこれほどアグレッシブに活動されている方はそう多くはないと思います。伊豆の自宅でジャズバーを開業される傍ら、しばしば東京はじめ全国各地にジャズ行脚され、ライブハウスはもとより、街頭でも精力的に吹きまくっているムキムキ叔父さんです。
私が経営している居酒屋でも11月以来毎月演奏していただいていて、すでに4回を数えました。その中で気づいたことがいくつかあります。そのひとつが若い女性の追っかけが目立っているということ。聞けば、「ジャズなんてまったく知らなかったし、ましてフリーなんて……。ただ次郎さんの音が好きで」
そこにあるのはジャズがどうのフリーがどうのなんていうたわごとではなく、自分が出会ったものに対する素直な感動なのです。そもそも音楽とは何ぞや? 
「音」。「死」に対するものとして「神」が創造され、人と神を結ぶものとして音=言霊はあったとも言われます。人に内在する不可視な思い、それが音という形(?)として融合され切り結ばれる。
先日の4回目のライブにはたまたま伊豆に流れ、引き寄せられるように庄田さんの店に入ったという芸大の現役の美学生が来店しました。人と人の音を介しての出会い。
狂おしくも豊かな世界がそこには垣間見られます。
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by fuutaro58 | 2009-02-18 14:11