♪もういくつ寝ると、61歳

店に新人が入った。男子である。飲食経験あり。ただし料理は×。
昨日はその彼のデビューの日であった。致し方ないこととはいえ、料理に関する問い合わせが数度。

以前会社をやっていた時にもあったことだが、自分ができることが他の人にだってできて当たり前、という感覚が僕にはあるようで、つい声が苛立ってしまう。自省。
それにしても彼のまじめさ、頑張りぶりは評価に値する。
僕は根がいい加減なものだから、ともすれば人にも多くは求めない。面倒くさいのだ。で、「その人なりに」ということで放し飼いにしてしまう。それがはまればその人なりの個性となって反映されるのだが……。
ただし、これができるのはその人なりの素養があることが条件。彼の場合は料理がだめだ、ということもあって、デビュー前に数度の研修を行った。しかしそれはあくまでさわり。1人前というには程遠い。それが分かった上でのデビューだから、こうなることは当然なのだ。僕が彼なら、できるものだけ、と開き直ってそれに甘んじてしまう。問い合わせなどしない。

人は成長過程でいろいろなものを身に着けていく。子供のころは気に入ったものは手当たり次第、そのうち自我に目覚め始めると他人の目を意識して右往左往。流行に追い掛け回され、愚にもつかないプライド、などというものに足を引っ張られる。この過程で内省し、己というものを確立していく方向性を身に着けられればよし、小さな自己に閉じこもってしまうと、鼻持ちならないナルシスト、誇大妄想狂、引きこもり?……、へと転じていく。社会性を持ち得なくなるのだ。徒党を組み、長いものに巻かれ、弱者をないがしろにし、欲望の虜に成り果てるなどというのもその変化形に過ぎない。
簡単に「己というものを確立する」などと言ってしまったが、これは地味で根気のいる作業。さらに「恥をかくことをいとわない」心のタフネスさをも求められる作業である。こうした作業を通じて確立されていく個には、共通する資質がある。謙虚さだ。たとえ相手が子供であってもしっかり話を聞き、真摯に答える。でしゃばりすぎず、かつ自分の意思をはっきり人に伝えることができる。

これから先何があるかわからないけれど、彼とは話し合い、教え、また教えられ、いい関係を作っていきたいと思う。

それにしても寒い。それに輪をかけるように、公私ともせわしない日々が続いています。
ああっ~~! 炬燵にでも閉じこもって鼻提灯でも膨らませていたい。ン……!?
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by fuutaro58 | 2011-02-01 11:33