男っぽいという女

昨日、以前時々酒を購入していた目白田中屋へ赴き、洋酒を購入した。
いつも購入している酒屋に注文すると、なんと1080円も値が上がっている。メルマガを送ってもらっている横浜の酒屋のサイトを見ると600円ほど安いけれど、送料などをプラスするとかえって割高になってしまう。
で、思い出したのがかの店。とりあえずネットを見てみたのだけれど、通販はやっていない。値段もわからない。それで電話してみたら、いつもの酒屋よりなんと1300円も安かったのだ。これなら電車代をかけても間違いなく安い。それで久々目白に出かけたわけだ。

行ってびっくり。店はモダンに様変わりしていた。聞けば1階にあった店を地下にし、以前はやっていた食料品の販売を一切やめたのが2年前とのこと。知らなければとてもそこが酒屋さんなどとは思えない。しゃれたブティックでも入っているのかと見まごうインテリアなのだ。
さらに、圧倒的な量の洋酒はマニアには垂涎の的?

いろんな業種で業態の変革を求められているが、酒屋さんなどはその際たるもの。谷中には酒屋が必要以上に?多いけれど、旧態依然とした販売をしていては、とてもコンビニにかなわない。専門店化と、インテリアの革新。目白田中屋などはその見本じゃないかな。今店を新築している日暮里ヤマウチがどんな店になるのか、余談ではあるが楽しみ。

業態と言うか、あり方の変化という意味では昨今の男女関係もそう。
80年代、「結婚しない女」という映画がヒットして、マスコミ的にも面白おかしく取り上げられた。男性雑誌の見出しのつけ方と、女性雑誌のそれが逆転したのもこのころだった。男性誌が異性に媚びるようなタイトルを付けだし、女性誌が自立的な見出しや特集を組むようになったのだ。
それから二十数年、春琴や美納はいまや町にあふれている? 春琴も美納もその時代においては特殊〈時には反社会的〉な存在であったのだが、一見、今やそれが常態となっているのだ。

乃南アサの「女のとなり」はそうした現代女性を同性である著者が優しく、時に皮肉混じりに、はたまた辛らつに観察したエッセイである。描き出されている女性はどれも”ありがち”なタイプ。つまり、自覚的に現代社会や、自分の今を捉えようとしている先進的な”彼女”たちではない。したがって、女性性の本質に近い部分が、現代風にアレンジされて表出しているといってもいいだろう。

僕が中でも強く印象付けられたのが、女性特有のヒステリー傾向。それから横並び感覚、そしてあざとさ。
ヒステリーなんて言葉はここ久しく耳にしていないが、以前は女性の代名詞のように使われていた。要するに感情をコントロールするのが下手で、怒りに〈恥ずかしさに、時に悲しみに、まれには喜びにも〉頭が空っぽになってしまうのだ。そしてわめき散らす、悪態をつく、暴れだす。
想像するに、これは女性の生理的要因と、社会的な立場がなせる技に分類できると思う。前者でいえば、たとえば、一月のうちに病気でもないのに体温が一度も違うなんてこともそのひとつ。0.5度でも体温が上がれば、とても仕事などしていられなくなるようなひ弱な私などにはとても考えられないことだ。女性の中に”気圧系”と呼ばれる人たちがいる。気圧が低くなるととたんに身体に異常をきたすらしい。もちろん私でも天気の日のほうが気分はいい、だからといって……。男性と比べて身体的にか弱く、男性からの性的な暴力に常に危機感を持つ必要に迫られている、ということなどもその中に含められるかもしれない。後者はジェンダー、すなわち性による社会的区別化→差別化が因となる。総じて被害者意識〈防衛本能〉が顕著となるのだ。

横並び感覚。「出るくいは打たれる」というやつだ。変じて、凹んだ〈と思っている〉部分の修復作業にものすごい執念を燃やす。これはもちろん男にだってある性向ではある。しかし、総じて男性性は凹んだ部分はそれとして、凸の部分に活路を見出そうとするものである〈少なくとも大人の男は〉。
女性はこれがなかなか出来ないらしい。いや、それが生きがいとなる傾向さえある。今風な言い方をすれば、男性のプラス思考に対して、女性はマイナス嗜好〈いや、思考〉。はみ出すことが怖いから常に周りに視線を向けているのだ。だからこそあざとくもなろうというもの。
気を利かしたつもりで、もって回った言い方をする。その実ダイレクトに言った場合の反発を恐れての自己保身に過ぎないのだけれど。{だって~」。「私はそんなつもりじゃあ~」。責任のすり替え、というか、容易に非を認めないのも女性に際立つように思える。

「女のとなり」の中で、とりわけ興味深かったのが、「男っぽいの罠」。乃南さん曰く
『一見すると竹を割ったような印象でも、中味は餅をついたようなタイプ。〈中略〉本当にさっぱりしているタイプの女性は、自分が男っぽいか、女らしいかなどということにさえ興味がない。だから、そんなことは口にもしない。』。
まさに、しかりだ。正直、男である私はこういうタイプの女性に会うとげんなりして、屁でもかっぱじきたくなる。あんたの”女”丸見えだよ、と。

女であることを実は丸抱えしながら、外面だけ”男する”女たちにだまされないようにしよう、諸君。いつの時代にも少数だけどいい女は確実に存在するのだから。
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by fuutaro58 | 2009-04-15 15:10